149回日商簿記検定3級 講評

【総評】
第2問の勘定記入、第4問の文章題を除いて基本的な内容の出題でありました。平成31年度から出題範囲が改正されるということで、少し難しくなるのではないかと噂されていましたが、基本からずれることは無く、地道に学習している受験者の期待を裏切ることは無かったといってよいでしょう。また、31年度以降出題範囲から外される論点の出題も見られませんでした。自分を信じて基本の学習をおろそかにしなかった受験者には吉報が届くのではないでしょうか。80点を超えている多くの答案用紙が浮かんできます。全体の合格率は50%前後であると予想します。


第1問
仕訳問題は、1.貸付時に受け取った約束手形の処理、2.先方負担の発送費の処理、3.貸倒引当金を超える貸倒れの処理、4.振込手数料の勘定科目、5.固定資産の売却の処理、と基本的な論点であり、満点を取って欲しい内容です。

第2問
保険料勘定と前払保険料勘定の勘定記入面の金額と語句の選定問題でした。受験者はこの種の勘定記入の問題に苦手意識を持っています。ですが毎期継続して支払っている保険料の決算整理は、精算表の作成や財務諸表の作成で嫌というほど目にしている内容です。ただし、今年度の支払額が10%アップしているということで、当期の前払保険料の金額算定が若干難しくなっています。半分取れればよしとしましょう。

第3問
合計残高試算表の作成問題でした。内容は合計試算表から一日一取引の月中取引を加減して合計残高試算表を作成する問題でした。取引内容も基本的なものでした。また、今回は合計残高試算表の作成問題でしたので、残高試算表の作成問題で合計試算表を作成してしまった、合計試算表作成問題で残高試算表を作成してしまった、というような表の作成ミスはなかったと思います。各人の実力がそのまま得点に反映しているはずです。集計ミスに気を付けていれば満足できる得点を獲得しているでしょう。

第4問
文章題が出題されました。145回に出題されてから1年ぶりの出題です。簿記の原理が理解できていれば高得点が狙えます。今回は語群から選択する問題でしたから、文章題は今一という受験者もある程度の点数は取れたことでしょう。半分取れればよいでしょう。

第5問
貸借対照表と損益計算書の作成問題でした。今回は精算表だと山を掛けていた受験者は苦労したことでしょう。第5問は山掛けする必要はありません。財務諸表の作成問題と精算表の作成問題を平均的に学習すればよいのです。現金過不足の整理、仮払金の整理、誤記入の修正、減価償却費の月割計算、借入金の支払条件からの未払計上などの決算整理事項等が主な論点です。また、表示に関しても特有なものがありますので、それも併せて練習していた受験者は高い点数が得られたと思います。

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